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ふじの通信   

「ふじの通信」図書館づくりをすすめる会のNO.91号に掲載していただきました。代表吉野昌子さんは藤野まちつくり”公立図書館の設置を”26年間、行政や地域に図書館の必要性を働きかけています。
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 北欧留学と「ホイスコーレ札幌」   
ホイスコーレ札幌 代表 生越玲子

 私は、若いころから憧れていた北欧について学ぶことを 目的として、2003年北海道東海大学国際文化学部に58歳で社会人入学をしました。
約40歳離れた若者と毎日過ごすことに何の抵抗もなく、甘えてきたり、泣きごとを言う相手であったり、大人ぶってみせたり、議論し合ったりする若い学生を少し外から眺めながらの私でした。「大学って大人がいてもいいところなんだ」というのが彼らの印象のようでした。男子学生とは一緒に図書館へ行ってレポートの手助けをすることもあり、その後廊下ですれ違うと,笑顔で挨拶する可愛さがあり、その彼らも4年間の学生を終えるころは見違えるほど大人びていました。ふじの通信_b0144125_22535466.jpg
2004年スウェーデンのファルン市のダーラナ大学に2カ月間スウェーデン語の留学をしましたが、私は長年の主婦であり、毎日の家族の食事作りから解放され、栄養が取れるだけの簡単な食事作りが学生らしく嬉しかったことが思い出されます。
私の仕事である陶芸については、2004年レクサンド市の図書館とダーラナ大学において木賊焼(商標登録している)の作品展をさせていただき、2005年にはレクサンド市の博物館で陶芸の作品展をすることができました。また、2006年リンチョウピン市で、作品展をさせていただきました。ふじの通信_b0144125_22582055.jpg
3年生の終わりには、卒論を残すだけで、必要な履修科目はすでに終えていました。講義のすべてが新鮮で楽しく、大学院に進みたいと、申し出ていたので、飛び級試験を受け、4年目は国際地域学研究科修士課程に進むことができました。
 元気で学ぶことが充実した人生であることを東海大学で理解したことで、大学を終えた後も更に学ぶ機会を得たいと思ったことから、生涯教育について研究したいと考えました。ふじの通信_b0144125_2311393.jpg
デンマークのフォルケホイスコーレ(国民高等学校)の創設者であるグルントヴィの建学の精神に感銘した松前重義は、東海大学を創設するに至るわけですが、松前は日本がこのような長命国になり、中高年の者たちがさらに学ぼうとしていることを想像しなかったのではないでしょうか。ふじの通信_b0144125_2325784.jpg
私の指導教官である川崎一彦教授のはからいで、2007年デンマークのホイスコーレに4カ月間留学する機会を得、学ぶところが多大でした。ヒュン島のヘルネスにあるホイスコーレは、社会人の学生が共に学ぶところで、まさしく人間形成がなされるところでした。デンマークも長命国であり、中高齢者が学ぶことを希望していることは同様でした。2008年3月19日大学院を修了し修士「国際学」の学位を得ました。
デンマークのヘルネスのホイスコーレから得た知識と留学の経験を生かして、地域にも社会人の学ぶ場が欲しいと考え、東海大学の支援で「ホイスコーレ札幌」を今年9月2日から開設することとなっています。
(ブログでデンマーク留学の様子を紹介しています。URL:http://tokusayaki.jp/ )
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by gyntgynt | 2008-08-20 09:25

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