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北海道新聞 熱中自分流   

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デンマークホイスコーレの様子は こちら です。

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大学の教室で、大学教授が教える社会人向けの学校「ホイスコーレ札幌」昨秋の開設をリードし、運営も切り盛りするのが生涯教育の実践研究をライフワークにしている札幌市在住の陶芸家生越玲子さん(64)だ。学校の在りようを「中高年がじぶんを見つめ直す場にしたい」と語る。 生越さんは2003年58歳で道東海大北方圏文化学科に社会人入学した。「高校生の頃から北欧に憧れいろんなことを深く学びたかった。」ことが入学を決断させた。在学中の講義で、日本の高齢世代の自殺の多さに驚愕した。一方でデンマークには中高年が安価な授業料で学べる「フォルケホイスコーレ」という寄宿舎併設の学校があることを知った。生越さんは生涯教育が高齢者に果たす可能性などの研究に打ち込むことを決め、大学院国際地域学研究科に在籍していた07年1月から4ヶ月間、同国ヘルネスにあるフォルケホイスコーレに短期留学した。「哲学や美術史、心理学、文学、コンピューター、ダンス・・。受けられる授業は目いっぱい受けた。一週間の外国旅行などもあり、私の転機になる素晴らしい体験だった。」と振り返る。留学中は寝食をともにした仲間たちからホイスコーレの入学回数や動機、収入などの聞き取り調査もしたという。昨年3月、こうした成果をまとめた「北海道における生涯教育のニーズと現状および期待される影響」で国際学修士の学位を取得。論文執筆と並行し、ホイスコーレ札幌の開設準備に取り掛かった。週一回、計12回(3ヶ月間)を一区切りとし、講師は母校・東海大教授が引き受けてくれた。「教室探しが一番大変だった。」が札幌市南区のコミュニティカフェ「旧道茶屋」を借りられることになって決着した。念願の第一期は昨年9月、40~70代の25人を向かえて開講。今年4月の第2期からは、東海大の教室が使用できるようになった。定員も倍以上の60人に増え、「着物に戦争を描くということ」「医学の進歩と工学技術」「北欧の古い建築物と街づくり」といった授業をそろえて第3期も先月25日に終了式を終えた。生越さんは定年退職後や子育てが一段落すると「自由になることの苦しさを味わう人があまりにも多い。町名国になりもう一度人生設計を考え直さなければならない時代」と指摘。生涯教育はこの苦しさを癒す重要な“”になりえると確信し、ホイスコーレ札幌に「単に学ぶのではでなく、学ぶことで自分を見つめ直す、自己を認識する場にしたい」との夢を託している。海外で個展を開いた経験をもつ陶芸家で、今は来春の第4期開講に向け、多忙な日々を送っている。在学時の指導教官で、ホイスコーレ札幌の運営をサポートしている東海大の川崎一彦教授は「バイタリティーは私の5倍」と評し、教え子の活躍に目を細めている。
平成21年12月6日 北海道新聞に掲載していただきました。

by gyntgynt | 2009-12-06 13:34

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